一般葬とは
一般葬とは
一般葬とは、従来の方式で執り行う葬儀スタイルの総称です。
一般葬の定義は、じつに曖昧なのですが、次の3つを満たしているものを指しています。
1)通夜・葬儀という2日間の日程
2)家族や親族以外にもご縁のあった方々をお招きする
3)ご寺院様をお招きしてご供養いただく
これらが一般葬の基本的なスタイルといえるでしょう。
もちろん、個別の事情に合う形にカスタマイズしても構いません。
葬儀の5つの役割
どうして人は亡くなった人に向けて葬儀を執り行うのでしょうか。葬儀には5つの役割があると言われています。
1.社会的役割
社会に向けて、その人の死を告知すること
(具体例:訃報、戸籍の抹消、相続手続き)
2.物質的役割
遺体の処理
(具体例:火葬、土葬)
3.文化・宗教的役割
死者の霊魂を、この世からあの世へ送り出すという宗教的儀礼
(寺院や宗教者による読経や供養)
4.心理的役割
遺族や遺された側の死別に伴う悲嘆の慰撫
(具体例:追善供養、グリーフケア)
5.社会心理的役割
共同体のための鎮魂、畏怖のやわらげ
(具体例:喪に服す)
こう見てみると、一般葬というのはこれら1~5をすべて満たした葬儀スタイルだといえます。
家族葬だと、1が簡略化されて、5が省略されています。
無宗教葬だと、3や4が省略されています。
葬儀の本質と、流行と
死後観や宗教観というのは時代や社会に則して変質していくため、、これら5つの役割のすべてが現代に生きる人に必要なのかと問われると、必ずしもそうとは言い切れないかもしれません。
それでも、ヒトが死者を弔う習性というのは石器時代から続いているものだといわれています。
ここ数十年のトレンドは家族葬なのかもしれませんが、必ずしも簡素な葬儀や合理的な葬法がよいと言い切れるのでしょうか?
葬儀の本質が、一人でも多くの、生前につながりがあった人たちとの別れの場としてあるのなら、一般葬こそがいつまでも「一般的」な葬儀スタイルであってほしいものだと思います。
もちろん、葬儀スタイルは多様化し、さまざまな考え方があります。
どのような葬儀のスタイルを選ばれても、私たちは誠心誠意、お客様が納得のいく葬儀のお手伝いをさせていただきます。
ただ、「安く」「楽に」という昨今の葬儀の風潮だけに捉われない、お客様にとってあるべきお見送りの形をご一緒に考えなければいけない、というのが私たちの信念です。